個人納税申告における予定納税のプランニング

2022年3月18日

米国では、給与所得の年末調整を行う制度はなく、各納税者が納税額を計算し、翌年の4月15日までにIRSに申告書を提出し予定納税もしくは源泉徴収税額の過不足分を精算します。多く納税していれば過払い金は還付されますが、少ない場合は追加で納税し、源泉徴収や予定納税がIRSの基準に満たない場合はペナルティーが課せられることもあります。

予定納税が必要なケース

自営業者、退職者、非就労者などは、ペナルティーを避けるためにも、前もって見込み税を納める必要がありますが、給与所得者でも、複数の仕事に従事している、配偶者も収入がある、投資所得があるなど、給与から源泉徴収された税額が他の所得に対する税額をまかなうのに十分でない場合は、予定納税を納める必要性があります。

予定納税を納める期限

概算課税のコツは、十分な額を概算課税することですが、過払いの税金は還付はしてくれるものの、それに対して利息は付かないために、払い過ぎないようにする必要もあります。個人の予定納税の支払いは、年4回に分けて行われます。暦年(年度の終わりが12月末)を採用している個人の場合は、課税年度の4月15日、6月15日、9月15日、翌年の1月15日(週末やその他の祝日にあたる場合は翌営業日)までに納付する必要があります。


一般的な予定納税のルール

下記に当てはまる場合は予定納税を支払う必要があります。

  • 源泉徴収税を差し引いた後、少なくとも$1,000の納税額が見込まれる場合

  • 源泉徴収と控除が当年の税額の90%、または前年の申告書の税額の100%のいずれか小さい方を下回ると予想される場合

高額所得者の予定納税のルール

  • 前年の調整後所得(AGI)が$150,000を超える場合、推定課税のペナルティを避けるために、前年の税金の110%または当年の税金の90%のどちらかを支払う必要がある

  • 夫婦別申告の場合は$75,000で高い方の支払いが適用

その他の税金を考慮する

予定納税は所得税に限ったものではありません。代替ミニマム税、IRAなどの退職金制度からの早期引き出しに対するペナルティー、自営業者の社会保障税に相当する事業税など、その他の税金も考慮して十分な額を4回にわたって、支払いを決める必要があります。 その年の納税額が$1,000未満であれば、ペナルティーは発生しません。反対に$1,000を超えると、ペナルティーは過少納付額の全額に適用されます。

ペナルティーを回避する

給与所得者で年度末前に所得が前年よりも増えていることに気づいた場合は、納税額が不足しないよう、雇用主に源泉徴収を増やしてもらうことで、ペナルティーを回避できる可能性があります。IRSは、年末に多めに源泉徴収されたとしても、その源泉徴収税額を年間を通じて按分して納付したものとして扱います。このような按分処理により、年初に支払った分割払いに対するペナルティーを防ぐことができます。

年額所得割賦方式による予定納税額の算出

年間を通じて、所得が均等ではない場合、年額所得割賦方式により、見積もり税額を算出することもできます。この方法では、各四半期の納税期間の終了時に調整後所得、自営業所得、代替ミニマム課税所得を年間を通して先取りします。通常の概算納税額より低い場合は、これらの年間換算額に基づき、概算税額を支払います。この方式を採用したことにより減少した予定納税額は、次回の通常の予定納税額に足す必要があります。

予定納税の納付方法

納税はForm 1040-ESに小切手を同封してIRSへ郵送するか、オンラインで銀行引落やクレジットカードなどを利用して支払います。

最後に、概算税額を計算するのはかなり複雑です。またIRSだけではなく各州にも予定納税を行う必要もあります。詳細について、下記のIRSの予定納税に関するPublicationを参考にしていただくか、個別のケースに関してのご相談は、弊所にお問い合わせください。


https://www.irs.gov/pub/irs-pdf/p505.pdf

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