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会計基準の変更プロセス

2021年9月10日

税法上是認される会計基準および税制基準は、税務上の収入または経費算入を決定し、企業のキャッシュフローに多大なる影響を与えます。最適な基準を選択することにより、企業はキャッシュフローを改善し、税金の前払いを効果的に抑えることが可能であるため、適切な会計および税制基準を選ぶことが重要ですが、基準を変更する必要がある際は正しい手順を踏む必要があります。


最も一般的な会計基準には、発生主義と現金主義の2つがあります。発生主義では、金銭のやり取りの有無に関係なく取引が発生した時点で費用と収益を計上します。一方現金主義では、原則的に現金の支出と収入があった時点で金額を計上します。また在庫評価や割賦販売など、特定の項目に関してその他の会計基準も存在します。


これらの基準は、企業の好むと好まざるとに関わらず適応を受けるものですが、2018年に施行された減税および雇用法(TCJA)は、現金主義を使用できる企業の基準を緩和しました。TCJA以前は過去3年間の総売上平均$5 million以下の企業が現金主義の使用を許されていましたが、TCJA以降は過去3年間の総売上平均$25 million以下と変更になり、現金主義を使用できる企業数の増加に繋がっています。またTCJAにより統一資本化ルール(UNICAP)の使用規制も緩和されました。TCJA以前この規制の適応外であったのは、年間平均総売り上げが$10 million以下である小規模の小売・卸売業者でしたが、TCJA以降は判定基準が$25 millionへと増額されています。


通常、納税者が会計基準を変更する際は、IRSの事前の同意を得る必要があります。申請の手続きとしては、Form 3115 Application for Change in Accounting Method(会計基準の変更申請)を提出し、申請料金を支払う必要があります。納税者は、IRSが同意するまで会計基準を切り替えることはできません。ただし、先述のTCJAにより新たに現金主義の使用が許されるようになった企業は、法人税申告書を提出する際にForm 3115を添付することで、会計基準の変更が自動的に許可されますので、IRSの事前の承認は不要です。また閾値が上がったことで、UNICAPの適用外となった納税者についても、同様にForm 3115を申告することで、基準の変更が自動的に許可されます。その他自動的な許可が許されている項目はForm 3115のInstructionに列挙されていますので、こちらで認識しておかれるのがよいでしょう。