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怒るということ


世の中には、色々な評価基準があり、それに達すると評価が良く、それに達しないと評価が悪くなります。正式な評価基準で無くても、プロジェクト毎に思ったような成果を出すと喜び、出せないとがっかりします。仕事を続けていると、小さな一喜一憂が毎日のように繰り返されていきます。失敗して上司に怒られるようなこともあるでしょう。


ホンダ総研の本田宗一郎氏は怒るとスパナが飛んで来たとか、JAL再生中の稲盛和夫氏は怒っておしぼりが飛んで来たとか、仏門で修業をされ、80歳を超えた名経営者でもなお、怒ることがあるようです。明確なビジョンを描き、仕事への情熱が強い人であればあるほど、上手く行かなかった時には感情的になるものです。しかし、その時に凡庸な経営者と大きく違うのは、怒りに愛情があることだと言います。ただ上手くいかないから怒るだけでなく、怒りをその部下の成長へ向かうエネルギーに変換して「気づけ、成長しろ、出来るようになれ。」と怒りの中で、その部下の成長を心から願っているのです。だからこそ、怒った後でもその部下の肩を抱き、「次は頼むぞ。」と出来るのです。その愛情があるからこそ、組織が成長発展していくのです。


経営者になって、部下を思う上司に怒られることって、どれだけ幸せなことだろう、と思うようになりました。失敗をしたら怒ってくれる上司がいて、自分の成長を見守ってくれる。本気で努力をする部下を見捨てない。そんな上司のもとで働けたら、どれだけ幸せなことだろう、と思います。私には長いこと上司がいないので、自分の失敗は自分で背負うことから始まり、部下の失敗も自分で背負うようになりました。そして経営を続けるにつれ、段々と自分の失敗は、自分一人のものではなく、社員全員に影響を及ぼすことに気づくようになりました。自分が未熟なばかりに失敗することがあれば、私は社員全員に申し訳なく思います。上司一人、顧客一社に申し訳ないだけではありません。一つの失敗の重みが、何倍、何十倍にも感じるようになるのです。これが、経営者の重責なんだな、と経営に真剣に取り組めば取り組むほど、分かるようになってきました。


上司に怒られるのは幸せなことです。その上司が本気で部下のことを思っていればいるほど、幸せなことです。怒られて悔しい時は、その悔しさを成長のエネルギーに変えてください。理不尽に思う時は、頭を整理して、正面から上司と話してより良い道を見つけて行ってください。怒りも、悔しさも、辛さも、すべてエネルギーです。そのエネルギーを成長に使うのか、ただ不満を持つだけなのかは、その人の心次第です。


最後に、未熟な私のような経営者のもとで働く全社員に心から感謝を伝えたいと思います。私は、絶対に努力をする社員を見捨てず、怒る時も社員が成長することだけを望んで仕事を続けていきます。本当に経営者としてだけでなく人としても足りない所だらけですが、私の失敗を受け入れ、時には上司に諫言をする社員たちに、心から感謝です。