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評価性資産の寄付


東日本大震災が起こった2011年が「寄付元年」とも呼ばれ、日本でも意識が変わりつつある寄付ですが、米国では1980年代から1990年代にかけて寄付が急拡大しています。その変動を支えている要因として、宗教的な博愛精神や好景気と共に、税務上の優遇措置である「評価性資産に対する寄付控除制度」が大きな役割を果たしていると考えられています。


「評価性資産」とは、株式、土地、建物など市場価値によって価値が上下する資産を指しますが、納税者の取得価格より公正市場価値が高い資産を寄付した場合、税務上のインパクトは、評価性資産を二種類、1)通常所得と捉えられる資産か、2)キャピタルゲインを生じさせる資産か、に分けて考えることが必要です。前者は、事業在庫や納税者の所有期間が1年以内である投資目的の株式などの資本資産で構成されています。後者は、納税者が1年超所有していた資産で構成されおり、事業で使用される特定の不動産および償却資産も含まれます。


一般的に、通常所得を生む資産の場合、控除可能な額はその資産の簿価に限定されますが、キャピタルゲイン資産の場合、控除額は通常、寄付時の評価額となります。従って、納税者はキャピタルゲインに対する税金を免除され、資産の評価額が控除の対象となります。ただし、その資産が適格慈善団体の本来の目的とは無関係な目的で使用される場合、控除は簿価に限定されます。さらに、寄付された不動産や株式がキャピタルゲイン資産の場合、通常納税者の調整後総所得の30%に制限される点、寄付控除は、標準控除ではなく、項目別控除を選択し、かつ適格団体に寄付された時のみに可能になる点、ご留意ください。