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PPPローンの債務免除益に係る税務上の留意点


PPPローンの返済免除の計算期間が終了し、返済免除の申請を行った、または今後申請を予定されている事業者の方もいるかと思います。そこで以下では、PPPローンの債務免除益に係る税務上の取扱いや留意点を説明したいと思います。





5月のニュースレターでもお伝えした通り、PPPローンのうち返済免除となった金額は、所得税申告の計算上、債務免除益として課税所得に含める必要はなく、非課税となります。しかしながら、税務当局が公表したNotice 2020-32では、PPPローンの債務免除による収益が非課税とされる場合、免除の対象となった費用は税務上控除を認められないという見解が示されています。この見解に基づくと、債務免除益が非課税になる課税所得減少の効果が費用の控除が否認される課税所得の増加効果で相殺され、結果としては、PPPローンの債務免除益が課税されているのと同じになります。この税務当局のNotice対しては、PPPローンの返済免除額を非課税とした議会による経済対策法案の意図と整合しない取扱いであるとして公認会計士協会などから異議がなされており、同協会などから議会に対して費用側の控除も認めるように求めています。この要望に対して、今後議会が動く可能性はありますが、現時点では不確定なため、税務当局が公表している取扱いを前提に、すなわち、PPPローンの免除相当額が課税所得に含まれるものとして予定納税などの計算を行う方がいいかと思います。


なお、予定納税については、PPPローンの返済免除の承認が決算期末に近くなる可能性がある場合は、予定納税の時点では2020年度と2021年度のどちらの年度に債務免除による所得を含めて計算をするか判断が難しいことがあるかと思います。キャッシュフローの観点から問題がなければ、予定納税の不足によるペナルティを回避するために、早い方の年度に債務免除がなされる前提で予定納税を納付することがいいかと思います。多く払いすぎた予定納税は翌期に繰越しが可能なので、2021年度になってから債務免除がなされたとしても税務上問題はありません。