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経営者の視点から ~暫定対応、恒久対応、再発防止策~

2024年4月12日



どれだけ優秀な人を集めても、どれだけ有名な企業でも、間違いを犯すことはありますし、時にはその問題が重大であることもあります。問題が起きないに越したことはありませんが、企業は問題が起きた際にどのように対応するのかを常に考えておくべきです。

 

一般的に言われることではありますが、問題が起きた際、弊社でも暫定対応、恒久対応、再発防止策の3段階で問題を解決するようにしています。

 

 

暫定対応

  • 初動対応として、まずは現時点以上に問題が大きくならないための応急処置を取る。同時に、複雑な事案など自身の範疇を超える場合は、社内関係者に速やかに第一報を入れる。

  • お客様やチームメンバーの話を聞いたり、なぜなぜをして「何が(What)」問題なのかを明確にする。

  • チーム内で情報を共有し、速やかに対応策を練る。

  • 対応の質よりもスピードを重視し、問題が拡大することを防ぐ。

恒久対応

  • 「なぜ(Why)」問題が起きたのかに焦点を当て、根本的原因を探る。

  • システムの変更、承認フローの追加・修正、担当者の教育など、例え時間が掛かっても根本的な原因を解決することを優先する。

再発防止策

  • 一顧客への対応として終わるのではなく、同様の問題が他の顧客にも起こり得ることを想定し、横展開をして再発防止に努める。

  • 当該プロジェクトに関わる社員だけでなく、他の社員たちとも事例と対策を共有し、問題解決のプロセスを学ぶ機会を作る。


問題というのは、技術・システム的なハード面から生じる問題と、人的なソフト面に起因する問題とに大別することが出来ます。暫定対応においては、技術的なハード面に焦点を置いて考えることにより、よりスピード感を持って問題解決へ導くことが可能となります。その際に大切なことは、問題解決にはやる気持ちを抑えながら、お客様の望みはどこにあるのかしっかりと耳を傾け、言葉の一つひとつを良く聴いて把握していくことです。ハード面だけに焦点を置きすぎるとこの点を忘れがちになってしまうので注意が必要です。

 

逆に、恒久対応においては、ハード面のみならず、人は間違いを犯すものだという前提に立ち、ダブルチェックや内部統制、社員教育など、時間をかけて会社の体制を整え、人財を育てることを考えます。各社それぞれ社員教育のマニュアルなどがあるかとは思うのですが、教育が社員一人ひとりに浸透しているかというと、実際は個々の技術力やコミュニケーション能力といった点でそれぞれ差があるものです。

 

こうした浸透具合の差を埋めてくれるのが、何か問題が起きたときに相談しやすい雰囲気が職場にあるかどうかだと思います。例えば、社員が自分自身で解決できないかもしれない問題を抱えた時、一緒に解決を手伝ってくれる上司や同僚がいれば、問題が隠ぺいされずに済む可能性が高まります。そのためには、会社全体でその土壌を作っていかなければなりません。例えば弊社のBeer Bashでは、どのような発言でも否定されませんし、怒られることもありません。ちょっと脱線してしまった人でも、どう考えればより良い仕事が出来る考え方になるのか、皆で知恵を出し合って助け合います。これは弊社の場合ですが、どの会社でもお互いの成長を助け合う文化を醸成する努力が必要なのだと思います。

 

また、企業文化だけではなく、実際の取り組みとして、過去の事例から学んだ教訓と知識の蓄積を社員全員で共有する機会を設けることは、再発防止策の観点から重要と考えます。特に、事例一つに対する捉え方は社員各々で異なる場合があります。それぞれの考えやアイデアを共有し、いざ問題が発生した際にどう行動し、対処していくべきかの意識の統一は、会社の基盤を強固なものとして行くうえで重要です。この再発防止策の共有と横展開を以て会社全体がレベルアップするものだと思います。

 

と、ここまでいけば素晴らしいのですが、言うは易く、行うは難し。中々弊社もその境地にたどり着いている訳ではありません。しかし、よりスピーディーに課題を解決し、且つ再発防止が出来る会社となるよう、これからも社員一丸となって努力を続けて行きたいと思います。今後とも、どうぞよろしくお願いします。






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