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大義を持ち、公平であること

更新日:8月1日

2022年2月18日 


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カリフォルニア大学リバーサイド校を卒業後、会計事務所に就職しました。「公認会計士」という響きから、なんとなくかっこいい仕事のような気がしていましたが、実際に自分が経験したのは、地味で単調な仕事を淡々と続けることでした。当時先輩方と話をすると、毎日のように、どうして仕事が楽しくないのか、どうしてこの職場が嫌なのかを滔々(とうとう)と話して聞かせてくれました。肩書としては申し分のない事務所でしたが、楽しくない仕事を嫌になりながらやっている自分の姿が想像できず、数年勤務した後に退社しました。 


「良い仕事をしたい」。独立当時の私の考えは単純なものでした。良い仕事をすればお客様に喜んでもらえる、と信じて仕事を続け、事務所は少しずつ大きくなりました。 

しかし4年ほど前、とんでもないことに気づきました。「社員たちが楽しそうに仕事をしていない」ことです。当然のように、社員たちは辞めていきました。 

当時、「良い仕事をする」ために、仕事の手順、手法は徹底的に教えていました。しかし、仕事自体にフォーカスするあまり、「良い仕事をする」こと自体が目的となってしまい、「なぜ仕事をするのか」という肝心なことを伝えていませんでした。 


「なぜ仕事をするのか」、それが分からないと仕事はただの作業になってしまいます。私は、スタッフを作業をこなすだけの「単純ワーカー」にさせてしまっていることに気づきました。もっと仕事の意義を明確にするため、Beer Bashと称して、社員を外に連れ出しては「仕事とは何か」を語り合い、弊社の座標軸となる「TOPC Axis」を作りました。今では一つ一つの会社の座標軸、例えば先週は「教育者であれ」を、全員参加によるBeer Bashで日本語または英語で話し合いました。更に、シニア以上のスタッフとは、マネジメント・トレーニングと称して、偉大な経営者が「何を考え」「なぜ」会社を興し「どうやって」会社を成長させていったのかを共に学ぶようになりました。 


私自身、監査、税務、経理、経営、システム開発、すべての業務を見た上でさらに日本語と英語の両方でBeer Bashとマネジメント・トレーニングに参加することになります。となると、尋常ではない仕事量で、起きている間はほとんど仕事か仕事につながることばかりをしています。毎週毎週、直接実務と関係のないBeer Bashとマネジメント・トレーニングに二時間以上、繁忙期の真っ只中でも時間を割く会計事務所は、世界でもTOPCくらいではないかと思います。これが普通ではないことだとは知っているのですが、「なぜ仕事をするのか」を考えることは、時には業務をこなすこと以上に重要なことだと信じています。 


4年が過ぎ、私自身の考え方も叩き直され、私が私自身のお金や名誉のために仕事をすることは、もはやなくなってしまいました。私はスタッフたちが、お客様にどれだけのサービスを提供し、どれだけお客様の成長をサポートできるか、そしてお客様から褒められる時は、私ではなくスタッフが褒められるよう、常に考えながら仕事をしています。私自身が褒められたいと思うようなこともなく、ただスタッフが褒められたらそれを素直に喜べるようになりました。 


人には、生き方というものがあります。私が何のために生きるのか、というと、家族を支えるため、と同じかそれ以上に社員全員の成長を支え、その社員がお客様の成長に貢献し、社会の発展に貢献する、その姿を実現するために生きています。仕事をしている、ということ自体が私が生きる意義に通じるのです。 TOPC Potentiaという会社は、他の会計事務所と違い、株式会社形態をとり、会社の利益を私の利益と完全に分離しています。社員はお客様の成長を考えて働くものであり、決して私の利益のために働くものではない、と常々社員に話していることを形で現すためです。


会社は社長によって決まる、と言います。会社の成長は、社長がどれだけの情熱をこめて社員に語り続けるか、どれだけの努力を続けるのか、にかかっています。そうすると、会社のミッションは私の信念でなくてはなりませんし、TOPC Axisは、私の生き方でないとなりません。だから職場では私自身がAxisに沿った仕事をするよう、日々努力をしています。

ここまで書いて「でもTOPC 、まだまだじゃないか」と思われる方もいらっしゃると思います。実際に、その通りなのです。私は一生懸命やっているつもりなのですが、人望が薄く、まだまだ思いが通じる所まで至っておりません。しかし私が出来ることは、毎週毎週、毎回毎回、従業員たちと向き合うたびにTOPCで働く意義、「人と、会社を強くする」を伝え続けることなのです。

道半ばなので、皆様にはご迷惑をお掛けすることもあるかと思いますが、これからも成長していく所存です。今後とも、どうぞよろしくお願いします。

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