Big Beautiful Bill(OBBBA)法施行による情報報告義務の金額基準引き上げについて
- TOPC Potentia
- 2 日前
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2026年4月27日

無事に2025年度のForm 1099の情報報告を終わらせた時期かと思います。少し気が早いですが、2025年7月4日に成立した Big Beautiful Bill(OBBBA)法には、2026年度からの連邦税の情報報告ルールに関する重要な改正が含まれています。今回の改正により、事業者がForm 1099-MISCやForm 1099-NECを発行すべき場面、またはbackup withholdingを適用すべき場面が見直されます。長年変更されてこなかった報告基準額を引き上げることで、中小企業の事務負担を軽減することがこの改正の目的です。
現行ルール:600ドルの報告基準
現行のルールでは、事業者が年間において報告対象となる支払いを600ドル以上行った場合、IRSへ情報申告書を提出するとともに、支払先にもその控えを交付する必要があります。
Form 1099-MISC
主に次のような支払が報告対象となります。
家賃 (Rents)
報酬等 (Compensations)
保険料 (Insurance premiums)
賞金・懸賞金 (役務提供に関連しないもの)
年金 (Annuities)
その他の確定または確定可能な所得 (Other fixed or determinable income)
Form 1099-NEC
次のような支払いを報告するために使用されます。
・従業員ではない者(例:Independent contractors, freelances, consultantsなど)に対して、役務提供の対価として支払われた年間600ドル以上の報酬
Backup Withholding (バックアップ源泉徴収)
支払先が有効な納税者番号(Tax Identification Number: TIN)を提供しない場合など、一定の状況においては、事業者は24%の一定税率で連邦所得税を源泉徴収しなければならない場合があります。
OBBBAによる変更点
2025年12月31日以降に行われる支払いから、OBBBAにより以下の報告基準額が引き上げられます。
Form 1099-MISC
Form 1099-NEC
Backup Withholding(バックアップ源泉徴収)の適用判定
新しい報告基準額:2,000ドル
従来の600ドルから2,000ドルへ引き上げられます。
これにより、受取人への年間支払総額が2,000ドル未満の場合、Form 1099の発行は不要となります。
インフレ調整について
2027年以降、この2,000ドルの基準額は毎年インフレに応じて調整される予定です。
これにより、報告義務の基準額が経済状況の変化に対応していくことになります。
企業への影響
提出件数の減少
少額支払いに関する Form 1099の発行が不要となるため、提出件数の減少が見込まれます。
ベンダー管理の簡素化
W-9の取得や Form 1099発行に関する事務作業が減少する可能性があります。
バックアップ源泉徴収の判定基準の変更
基準額の引き上げは、バックアップ源泉徴収の適用判定にも影響します。
企業は、2026年の申告シーズンに向けて、支払管理プロセスや社内システムを見直し、新しい基準額に対応できるよう準備しておくことが重要です。
受取人の方への重要な注意点
Form 1099を受け取らなかった(届かなかった)場合でも、法律上非課税とされている場合を除き、その所得は引き続き課税対象です。
事業者からの年間支払額が2,000ドル未満であれば、支払者にはForm 1099を発行する義務はありません。
ただし、受取人は受け取った所得の全額を税務申告書に記載する必要があります。
Form 1099が発行されていないことは、その所得が非課税であることを意味しません。
この点は、Independent contractors、プラットフォームを通じて働くワーカー、小規模なサービス提供事業者など、所得管理の際にForm 1099を参考にしている方にとって特に重要です。
まとめ
OBBBAによる情報報告基準額の600ドルから2,000ドルへの引き上げは、Form 1099ルールに関する変更としてはここ数十年で最も大きな見直しの一つといえます。
この変更により、事業者側の事務負担は軽減される一方で、受取人側は引き続き、すべての課税所得を自ら適切に把握し、申告する必要があります。




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