経営者の視点から ~目標から逆算する ~
- TOPC Potentia
- 3 日前
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2026年1月15日

有名な著書、Stephen Coveyの、"Seven Habits of Highly Effective People"の中に、"Begin with the End in Mind"という章があります。その章は、こういう書き出しで始まります:
『心の中で、愛する人の葬儀に向かっている自分を思い描いてください。葬儀場へ車を走らせ、駐車し、車を降ります。建物の中に入ると、花々や柔らかなオルガンの音色に気づきます。通り過ぎる友人や家族の顔が見えます。そこにいる人々の心から放たれる、失った悲しみと、共に過ごせた喜びを感じます。部屋の前方へ歩み寄り、棺の中を覗き込むと、突然、自分自身と向き合います。これは、今日から3年後のあなたの葬儀です。ここに集まった人々は、あなたを讃え、あなたの人生への愛と感謝の気持ちを表すために来ています。葬儀のプログラムを見て、家族、友人、職場関係、地域活動団体からの、4人のスピーカーがいることに気づきます。
深く考えてみてください。あなたは、それぞれのスピーカーに自分や自分の人生について何を語ってほしいですか?
彼らに、あなたのどんな人格を見てもらいたいですか?
どんな貢献や成果を、彼らに覚えていてほしいですか?
周りの人々をよく見てください。 あなたは彼らの人生に、どんな違いをもたらしたいですか?』
有名な著書なので、読まれた方も多いと思いますが、この本は人生において「大きな目標を持つことの重要性」を教えてくれます。生きる目的が定まれば、生き方も自然と決まり、その中には仕事への取り組み方も含まれます。私のように経営者であれば、会社のミッション「人と、会社を強くする」、ビジョン「世界一働きたい会計事務所をつくる」が決まってきます。
私が「人と、会社を強くする」をミッションに据えたのは、キャリアを通じて多くの企業が米国進出に失敗する現実を見てきた経験に基づきます。単に会計や税務の仕事をこなすだけでなく、クライアントが米国で成長するために、私たちに何ができるのかを常に考えながら仕事をしたい―そんな思いが根底にあるのです。
社員には「当たり前以上の価値を顧客に提供できる人」になってほしいと願っています。そのためには、普通以上の努力が必要ですし、洞察力を養うための「なぜなぜ」を繰り返す力も欠かせません。そして何より、人に価値を与えることに喜びを感じられる人になって欲しいと思っています。
すべてはこうした思いから始まりますが、実務に落とし込むには、さらに細分化が必要です。今回、その業務単位への落とし込みについて、私以上に社員たちが多くのことを教えてくれました。
目標は明確であるほど良い
例えば「頭が良くなりたい」という漠然とした目標より、「お医者さんになりたい」という目標であれば、医大に行くことが必要だと分かりますし、そうすればどのような勉強をしなければならないかも明確になるはずです。
目標達成に必要な手段を考える
「なぜなぜ」などでもよく話される所ですが、目標や目的が明確になったら、次はそこに到達するための手段を考えます。例えば、医大に合格したいなら、学校の宿題だけで十分なのか、予備校に通うべきか、オンラインセミナーを受けるべきかなど、具体的な方法を検討します。
小さなマイルストーンを設定する
大きな目標に到達するのは容易なことではありません。しかし、受験を例にすれば参考書の一章一章を着実にこなしていくことは出来るはずですし、その小さな成功を積み重ねるほど、成功への自信へとつながっていくものです。
進捗と方向性を定期的に確認する
どの仕事でも、思った通りに進まないことは多いものです。だからこそ、定期的な確認が重要になります。
方向性や考え方は正しいか
必要な予算や人員は確保できているか
予定通りに進んでいるか
どのような問題が将来的に起こりうるか
など、定期的に進捗を確認しておくことで、間違った方向に進み続け、気が付いた時には問題が大きくなっていた、というような事態を防げるようになります。
個人的なことを言えば、思った通りに行かないことだらけです。小さなことで言えば各プロジェクトの進捗、クオリティ。中程度で言えば私と社員のアクシスの理解と実践の深さ。大きな所で言えば、私自身が目指している人間になれているのかどうかという問いです。うまく行かないこと、十分に出来ていないことがたくさんあることを理解しながら、それでも、私は、この会社を本当にお客様に価値を与えることが出来る会社になれるはずだと信じていますし、社員たちも、素晴らしい成長のポテンシャルを持っていると思っています。
私はコミュニケーションがヘタな方ですが、私と同じくらいヘタな人も多くおられるかと思います。思いはあっても十分に伝わっていない、出来ていない、うまく行っていないことが多くあるでしょうし、誤解を受けることもまた多くあるかと思います。
私はそのような時、「今」という時間軸から一歩離れるようにしています。今現在思いが伝わらないから、今現在思ったように行かないから、と言って諦めるようなことはしません。ただし、自分の考えが本当に仲間のためなのか、それとも自分の欲望のためなのかを常に問い続けます。そして、心から正しいと思えるなら、伝えるのが下手でも、いつか必ず思いは届くと信じて行動します。
経営では短期で結果が出ないことが多く、諦める人もいます。しかし、長くいてくれる社員ほど、私がどのように生きて来たかをよく知っています。私と一緒に努力を続けてくれる人たちが成長し、最高の人生を送ることが出来るよう、努力を続けるのが私の生き方であり、生きる価値だと思います。
そして、私が死ぬ時に、社員の誰かが「この会社で働いてよかった」と言ってくれること、それが私の願いです。今思いが伝わっていようがいまいが、その日が来るまで、一歩一歩、努力を続けていこうと思います。




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